水上勉「土を喰ふ日々~わが精進12ヶ月」(文化出版局)読了。
著者は、少年時代に禅寺で、小僧として修業し、
その折、精進料理についても学んだ。
軽井沢で一人暮らしする現在(といっても30年以上前だが)、
習い覚えた精進料理をつくり、食べ、客に供している。
実は、そのすべてに、道元の教えが生きている。
たとえば、大根を煮て食う、
大根を育てているのは土である、
大根は土である、
それを食う自分は大根であり、土である。
素晴らしいことだ。ありがたいことだ。
「土を喰ふ」というタイトルの意味は、こんなところだろうか。
紹介されているシンプルな料理が、
実に美味しそうなのに感心しながら読んだ。
もちろん滋味深い文章にも。★★★★
そうだ、今度、清荒神の「さん志ょう屋」で、
山椒の実を買ってこよう。
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