黒井千次「老いのつぶやき」(河出書房新社)読了。
40数年前、黒井さんの短編小説「走る家族」を文芸誌で読んで、
強く印象に残っている。
(以来、黒井さんの作品は読んだことがないのだが)
「つぶやき」といっても、TWITTERとは違う。
身辺雑記的な内容が多いが、
中に次のような文章がある。
「不安という言葉がもし狭すぎるなら、
今あることへの疑い、と言い替えてもよい。
どこかにある、こことは異質の何かに向けての模索と呼んでもいい。」
黒井さんは、今もこのテーマに取り組んでいるのだろう。
私の受けた強い印象も、この点にあったように思う。★★★
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