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水上勉「仰臥と青空」読了

投稿者 fujimoto:2006年8月22日 18:05

水上勉「仰臥と青空」(河出書房新社)読了。★★★★★
副題が、〔老・病・死を超えて〕とあるように、
景気のよい話ではないが、面白かった。
とくに、子規についての章が、興味深かった。

「悟りという事は如何なる場合にも
平気で死ねる事かと思っていたのは間違いで、
悟りという事は、如何なる場合にも
平気で生きている事であった。」とする子規に、
水上さんは、
『この平気の精神は、死の瞬間まで持続したようである。
「糸瓜咲いて痰のつまりし仏かな」
「痰一斗糸瓜の水も間にあわず」
そして「をとゝひのへちまの水も取らざりき」という
辞世三句の精神は、まさに禅境である。』と記している。

【本・音楽】

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