武田百合子「富士日記(下)」(中公文庫)読了。
★★★★★
(下)のなかで、武田泰淳さんが死んでしまう、
と思いながら読んでいると、
「疲れて、眠ってしまった」などと記述があるだけで、
ドキドキしてしまう。
猫を飼うようになるのだが、
この猫が、小動物や小鳥を殺してしまう。
食事のメニューも、以前に比べてシンプルになっていく。
(上)(中)では、朝からこんなに食うの!と、
呆れていたのに。
この(下)巻では、衰え、死の匂いが、色濃くたちこめている。
そして、泰淳さんの死。
いま調べると64歳、うーん。
残りのページが少なくなるにつれて、
「ああ、もうすぐ終わってしまうのか」
こんな風に読む本って、ほとんどないよな。
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