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武田百合子「犬が星見た」読了

投稿者 fujimoto:2010年4月 8日 09:58

武田百合子「犬が星見た」(中央公論社)読了。
★★★★
文庫本がわが家の本棚にあったが、
活字が小さすぎるので、図書館で借りて読んだ。
武田泰淳、百合子夫妻と友人、竹内好の3人が
ロシアを旅する紀行文。
タイトルの「犬」は、百合子さんのこと。
3人のかけ合いも面白いが、
ツアーに同行する
銭高組の会長、銭高老人の存在も
絶妙な調味料となっている。
百合子さんは、
「富士日記」に登場する石材屋社長の外川さんや
この銭高老人のように、
脇役のキャスティングが巧みだ。
奔放に見えて、意外に戦略家なのだ。
モスクワ、レニングラードなどの都会より、
シベリア鉄道でいく、
辺境の部分が特に面白かった。

【本・音楽】

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